回転センター

小径の旋盤加工が上手くいかず、解決法を探していました。
クラブの掲示板で尋ねてみたら回転センターはどうかとサジェスチョンをもらいました。
市販品は我々のパーツ製作には巨大な物ばかりで使えないので、なるべく小型の物を作ってみました。

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略図です。
極小のベアリングを2個使用します。




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まず、ベアリングと回転針を入れる孔をボーリングします。
最初に径4mmで深さ2cm、次に径5mmで深さ1.5cmの孔を開けました。
4mmの孔は回転針の逃げのためです。
外形は6mmまで削りました。




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回転針は径2mmのドリルロッドで、先端をテーパーに削りました。
その後、ガスレンジであぶって焼き入れしました。




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各パーツです。
本体のシャンクは5mmとし、芯押しチャックにくわえられるようにします。
超小型ベアリングはdda40x様から分けていただいたものです。
外径5mm、内径2mmです。
市販の回転センターは回転針ではなく、キャップ状の大きなセンターが回転するようになっています。
その方が精度が出て安定するのでしょうか。
ところが、径1mmとか2mmを削ろうとするとその先端が刃物台などに当たり、使用できません。
なるべく先端の外形は小さくしたいのです。
回転針は組付の時に現物合わせで切断します。




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奧のベアリングはそのまま真っ直ぐ押し込みました。
外側のベアリングは本体とツライチで差し込み、回転部分に付かないよう注意してロックタイトで固定しました。




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最後に回転針を差し込み、少量のロックタイトをベアリングの内側に流して固定しました。





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試用してみました。
2mmの真鍮棒を先端をわずかだけ出して端面仕上げとセンターもみ付けをしておきます。
これくらいならワークがゆがむことはありません。




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0.5mmまで削りました。
バイトを強く押しつけないようにするとうまくいきました。
肝心の精度ですが、残念ながらわずかに振れがあり、4mm長削ったところで測定値は両端で0.51m、0.55mmと、0.04mmの誤差がありました。
ただ、4mmの長さを仕上げる機会はおそらくないので、1~1.5mmぐらいなら充分実用になりそうです。

今回は試作的な物なので、しばらく使ってみて不都合があるようなら改良を考えてみたいと思います。





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この記事へのコメント

ozu
2011年09月18日 20:00
私もずいぶん前から作ろうと思って図面まで書いたりしましたが、いまだ実行できていません。
我々の模型クラスならばこれくらいのサイズでも十分そうですね。
初瀬春日@管理者
2011年09月18日 22:56
OZUさまの美しい機械加工にはなかなか追いつけませんが、初めて工具を作ってみました。
多分こんなサイズは鉄道模型モデラーの、それもごく一部しか使わないので、とても市販は望めないです。
回転針のテーパー加工がちょっと信頼度が低いので、ピボット車軸を使おうかとも考えています。

ゆうえん・こうじ
2011年09月19日 00:08
私も同じようなことを考えていたのですが、回転針のかわりにパイプをいれて、その中に材料の先端を突っ込むようにしてはどうでしょうか?
回転針と違って材料の径ごとに道具が必要になりますが、振れは小さくなると思います。
初瀬春日@管理者
2011年09月19日 12:00
ゆうえん・こうじ様 コメントありがとうございます。
材料は1~3mmほどの数種類しか使わないので、パイプ仕様を複数作ることはたいした手間ではないと思います。
ただ、それに合わせたベアリングを用意しなければいけないのと、なるべくワークの近くには大きな器具が来ないようにしたいので、使い勝手はどうでしょうか?
これでも芯押し台と刃物台が近いので各機材のクリアランスはぎりぎりです。
初瀬春日@管理者
2011年09月21日 00:01
dda40xさま、アドバイスありがとうございます。
確かにベアリングにわずかなガタがあるように思います。
少し押し気味にすると良いのですね。

分けていただいたベアリングは重宝しています。
dda40x
2011年09月21日 13:25
与圧は押し付ければ良いという意味ではありません。中の軸にかぶさるパイプを入れ、ボールベアリングのインナ・レースが突張った状態でアウタ・レースが固定されねばなりません。その時押し過ぎるとベアリングが壊れます。ジグを作って錘で加重を掛けるようにします。
またアウタ・レースと本体の隙間があると、アウタ・レースがゆがみますから気を付けてください。
細かいことは連絡ください。
初瀬春日@管理者
2011年09月21日 17:39
dda40xさま 細かいアドバイスありがとうございます。
与圧については、全く知りませんでした。
ネットで調べてみると工業の世界では当然のように使用されていますね。
今回のような小サイズで、しかも私の技量で果たして効果のある与圧ができるかどうかわかりませんが、改良するアイデアを考えてみたいと思います。

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