30馬力コッペルキットの製作(12):ドームの試作
ボイラーは削るだけなのであまり難しくはありませんが、ドームは問題です。
こんな小さなドームが作れるのだろうかという不安を感じながら、試作してみました。
技法は、著名な蒸機モデラーであるU氏の技法をそっくり真似たもので、クラブでいただいたDVDを参考に見よう見まねで作ってみました。
ちなみに、写真は全て旋盤を止めて撮影したヤラセ写真です。
回しながらでは危なくて写真を撮るどころではありません。
まず、ドームの概略を切削します。
ワークの先端がドームの底部になります。
底部は3mmで少し座グリし、その先に1.4mmのネジを切りました。
本当は2mmネジにしないと強度が疑わしいのですが、ドームサイズが小さいので1.4mmにしてみました。
もう少し余裕がありそうなら本番では2mmネジにしたいと思います。
裾のフレア部は手バイトで削ります。
クラブで頒布してもらった手バイト台をセットしました。
ラッパ状の裾を削ります。
バイトは使えなくなったヤスリの先端をグラインダーで研いだものです。
方向を変え、ラッパの内側を削ります。
フレアの厚みは0.5mmがよいとのことですが、後で判明しましたが、少し厚かったようです。
切断します。
頭を落とした1.4mmネジをねじ込んでおきます。
ヤトイを作ります。
ヤトイの先端はドーム底部の座グリと同径の3mm、中心には1.4mmのネジを切りました。
この時はもちろん主軸は手で回します。
また、これに先だって、ヤトイの裏側を太めのドリルでボーリングしておきます。
1.4mmネジを切る長さを短くするためです。
このヤトイは三爪チャックにはさんだまま、最後まではずしてはいけません。
芯が狂うからです。
ヤトイにドームをネジで固定したら、ドームの上部を成型します。
このドームはいわゆるドーム状ではなく、上部は平らなので面取りする感じで削っただけです。
この作業の時、ワークは14mmネジで固定されているだけなので、少し力をかけすぎるとネジが切れてしまいます。最低でも2mmネジにしたいところですが、ドームが小さいのと、あとでボイラーに固定するのに2mmが使えるかどうか、検討しないといけません。
フレア部の成型は、ボイラーと同型の丸棒にネジ止めして、ポンチでたたきながらボイラーのカーブに合わせます。
ポンチには3mm真鍮棒を使いましたが、どうもやりにくかったので再考の余地があります。
また、フレア部が小さすぎたのと、厚すぎたのでたたき出しはなかなか上手くいきませんでした。
完成です。
全然美しくありません。
何度か練習してみたいと思います。
さて、ある方から屋根板の曲げ方を教えて欲しいとメールをいただきました。
私の苦手な分野で人様にデモンストレーションするのはちょっと気が引けるのですが、やってみました。
もうキットの屋根は曲げてしまったので、あり合わせの0.3mm板を同じサイズに切り出しました。
両サイドの雨樋部分を折り曲げるため、溝を掘っておきました。
屋根全体の曲げは、屋根カーブよりも小さい適当な円筒に沿わして指でじわじわと曲げてゆきます。
今回はGMの旧タイプの塗料瓶を使いました。
どうしても端の曲げが甘くなるので、木片で強く押さえてちょっときつめに曲げます。
本来は、端をバイスにはさんでしっかりと曲げるのが本道です。
ボイラーのように径の小さい物はそうしないときれいに曲がりません。
ところが、屋根のようにカーブの大きな物は、バイスを使うと私がやるとどうも角が付いたようにきつく曲がりすぎるため、このように指先の感触で曲げています。
緩いカーブで板厚が薄いものだけに使える簡易技法です。
本体の曲げができたら、両端の雨樋を曲げます。
雨樋部分をバイスにしっかりとくわえ、角の出た金属棒または板で角をきっちりと押さえながら強く曲げます。
押さえる力が緩んだら角の出ない甘い曲げになってしまうので、気を抜かずにしっかりと押さえながら曲げる必要があります。
この辺まで押し込んで曲げます。
どうしても屋根カーブが少し変形してしまいますが、あとで指で充分に修正できます。
できあがり。
自己流の技法なのであまり全面的に信用しないで下さい。
どんな方法でも何とか形にできるという見本だと思っていただけるとありがたいです。

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こんな小さなドームが作れるのだろうかという不安を感じながら、試作してみました。
技法は、著名な蒸機モデラーであるU氏の技法をそっくり真似たもので、クラブでいただいたDVDを参考に見よう見まねで作ってみました。
ちなみに、写真は全て旋盤を止めて撮影したヤラセ写真です。
回しながらでは危なくて写真を撮るどころではありません。
まず、ドームの概略を切削します。
ワークの先端がドームの底部になります。
底部は3mmで少し座グリし、その先に1.4mmのネジを切りました。
本当は2mmネジにしないと強度が疑わしいのですが、ドームサイズが小さいので1.4mmにしてみました。
もう少し余裕がありそうなら本番では2mmネジにしたいと思います。
裾のフレア部は手バイトで削ります。
クラブで頒布してもらった手バイト台をセットしました。
ラッパ状の裾を削ります。
バイトは使えなくなったヤスリの先端をグラインダーで研いだものです。
方向を変え、ラッパの内側を削ります。
フレアの厚みは0.5mmがよいとのことですが、後で判明しましたが、少し厚かったようです。
切断します。
頭を落とした1.4mmネジをねじ込んでおきます。
ヤトイを作ります。
ヤトイの先端はドーム底部の座グリと同径の3mm、中心には1.4mmのネジを切りました。
この時はもちろん主軸は手で回します。
また、これに先だって、ヤトイの裏側を太めのドリルでボーリングしておきます。
1.4mmネジを切る長さを短くするためです。
このヤトイは三爪チャックにはさんだまま、最後まではずしてはいけません。
芯が狂うからです。
ヤトイにドームをネジで固定したら、ドームの上部を成型します。
このドームはいわゆるドーム状ではなく、上部は平らなので面取りする感じで削っただけです。
この作業の時、ワークは14mmネジで固定されているだけなので、少し力をかけすぎるとネジが切れてしまいます。最低でも2mmネジにしたいところですが、ドームが小さいのと、あとでボイラーに固定するのに2mmが使えるかどうか、検討しないといけません。
フレア部の成型は、ボイラーと同型の丸棒にネジ止めして、ポンチでたたきながらボイラーのカーブに合わせます。
ポンチには3mm真鍮棒を使いましたが、どうもやりにくかったので再考の余地があります。
また、フレア部が小さすぎたのと、厚すぎたのでたたき出しはなかなか上手くいきませんでした。
完成です。
全然美しくありません。
何度か練習してみたいと思います。
さて、ある方から屋根板の曲げ方を教えて欲しいとメールをいただきました。
私の苦手な分野で人様にデモンストレーションするのはちょっと気が引けるのですが、やってみました。
もうキットの屋根は曲げてしまったので、あり合わせの0.3mm板を同じサイズに切り出しました。
両サイドの雨樋部分を折り曲げるため、溝を掘っておきました。
屋根全体の曲げは、屋根カーブよりも小さい適当な円筒に沿わして指でじわじわと曲げてゆきます。
今回はGMの旧タイプの塗料瓶を使いました。
どうしても端の曲げが甘くなるので、木片で強く押さえてちょっときつめに曲げます。
本来は、端をバイスにはさんでしっかりと曲げるのが本道です。
ボイラーのように径の小さい物はそうしないときれいに曲がりません。
ところが、屋根のようにカーブの大きな物は、バイスを使うと私がやるとどうも角が付いたようにきつく曲がりすぎるため、このように指先の感触で曲げています。
緩いカーブで板厚が薄いものだけに使える簡易技法です。
本体の曲げができたら、両端の雨樋を曲げます。
雨樋部分をバイスにしっかりとくわえ、角の出た金属棒または板で角をきっちりと押さえながら強く曲げます。
押さえる力が緩んだら角の出ない甘い曲げになってしまうので、気を抜かずにしっかりと押さえながら曲げる必要があります。
この辺まで押し込んで曲げます。
どうしても屋根カーブが少し変形してしまいますが、あとで指で充分に修正できます。
できあがり。
自己流の技法なのであまり全面的に信用しないで下さい。
どんな方法でも何とか形にできるという見本だと思っていただけるとありがたいです。

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この記事へのコメント
フレアは大きめにしておいて最後に旋盤で真円に削ればよいと思います。
とえらそうなことを書きましたが、最近はほとんど珊瑚やエコ-の出来合のドームの頭を削り直して使うことがほとんどです。
フレア部の厚みを正確に把握することは難しいですね。
経験を重ねてカンを養わねば、というところなんでしょう。
大きめに作って旋盤加工というのは良い方法だと思います。
叩き出しで仕上がりという固定観念を持ってしまっていました。